いま働いている会社はとてもホワイトで素敵なところです。雇っていただいていることに感謝しています。くだらないイジメもありません。強いて言うなら、働き始めてから4年が経とうとしているのに、いまだに上司同僚らと打ち解けられないのが悩みでしょうか。
私は英語が話せませんが、英語には"don't like（好きではない）"と"hate（嫌い）"があるところが好きです。職場における私の人間関係はほぼ"don't like"で繋がっています。嫌いではないが、好きでもない。「波長が合う、合わない」なんて表現がありますが、ははあ、これが波長なのねと感じるくらい、なぜかどうにも噛み合わないのです。飲みに行くことは忘年会くらいしかありませんが、ランチもほとんど1人です。たまに連れ立って外食をすることもありますが、盛り上がりません。共通の話題ぽいものを選ぶのがしんどい（ごはんに集中できない）ので、ひとりで会議室で豚足を食ったりしています。「会社は友だちを作る場ではないのだから、それでいいではないか」ごもっともであります。
「波長が合う社外の人」との出会いのほうが大事かもしれません。公私ともに豊かになります。どんどん外に営業に出て行けばいい。でも「営業」となるとどうも身構えてしまって、与太話ができないんです。私自身は、仕事中に営業電話を受けるとイライラするタイプだからです。
営業電話を無駄だと切り捨てることこそ愚かで、いろんないい出会いがあるかもしれないのにね。だけどイライラしてしまうんです。もう5分経ったぞオイとか思っちゃうんです。ちなみに買い物中に店員さんに声を掛けられるのも不得手です。貴重なアドバイスを受けられたり、質問することで知られざる情報を得ることができたりするかもしれないのに。もったいない。この門前払い癖はどうにかならないものか。
そう、わかっています、私は怠惰で愚かです。
怠惰……というところから話題を少しスライドさせます。ある人が勤勉であるか怠惰であるかを見分けるとき、どうしているでしょうか。洗練された企業ならば売上やメディア露出、つまり「成果」で測ることでしょう。しかしそうではない企業のなかには「いかに長い時間、会社にいるか」で判断するところもあるのではないでしょうか。
私は勤務先に恩を感じていますが、それとは別に、「会社滞在時間で人を測る」傾向があるなとも感じています。私が不得手とする外回りを得意としている方がいるのですが、それはもう敏腕で、ポンと額の大きな案件を決めてくる。尊敬します（が、片想いであり、悲しいことに私は避けられています。すみません愚痴になってしまったので話を戻しますね）。
その方は割と早めの時間に姿を消しがちで、出先表を見るとNとRの文字がしっかりと刻まれていることが多々あります。それを見て、一部の者は「安定のNR」とささやくわけです。私が何事も悲観的に受け止める耳を持っているからかもしれませんが、それは「安定のNR www」と聞こえます。草が生えている音がする。否、ワールドワイドウェッブでしょうか。いずれにしてもなぜそんなムードになるんだろうなあ、稼ぎ頭だというのに。私なんてコストセンター部門だから、その方には足を向けて眠れないほどだというのに。
なんだか悲しくなっちゃったのでうっかり書いてしまいました。働き方改革だなんだと叫ばれていますが、こういう環境のところが大半なのではないでしょうか。やることやっていれば、いいじゃんねえ。でも「やることやってればいいよ」方式になりますと、私は真っ先に首を斬られることになるのでもう言いません。保身保身！
そして自意識過女史の哀しい性で、私自身は「安定のNR www」な奴だと思われたくないのです。この妙なプライド。「NR」をホワイトボードに書き込むときはけっこう慎重になります。「いま出て1件打合せ行くだけなら戻ってこられるだろwww」とか「こいつこんなこと書いて、どうせどっかで油売ってるぜwww」とか思われるんじゃないかと被害妄想をします。犯罪に手を染めるようにアリバイを考えたりする。「1件打合せに行って、確かに戻ってこられるでしょうけれど、その近辺には大型書店があるので市場調査も兼ねてそこで少し雑誌などをチェックして」とか、誰に聞かれるわけでもないんですけれど言い訳を心の中でつぶやきます。
そもそも自分の耳に聞こえてくるわけじゃないんだから、たとえ「安定のNRwwwww（草を2株ほど増やしてみました）」と言われたって、痛くも痒くも、くすぐったくもありません。いいじゃないの、何言われたって。もっと「そもそも」を辿れば、私がどこで何しているかに興味がある社員なんていないのだから。でも堂々とNRが書けないという不思議。自意識怖いな。
全ての自意識過女史に幸多からんことを。
……というのを今後締めの挨拶に使ってみようと思います。漢字を多めにすることで「面倒くささ」を表現してみました。飽きたらやめます。
